新しい年が始まりましたね。美山は昔から豪雪地帯と言われていましたが、近年はほとんど雪が降らなかったので、今年は久しぶりに雪のある冬になりました。山々が静かに、雪化粧をしています。雪に囲まれていると、芽吹きの春を急がずに、まだゆっくり時間を過ごしていいよと、なんだが許されている気がします。
そんな雪の美山に、今年初めていらしてくださったのは2年前の12月、京都市内の体験教室に来てくださった生徒さん。それから、自由に行き来できなくなる時間が流れ、ようやく再会できました。その間、まだ歩けなかった私の子も沢山おしゃべりできるようなりました。
滞在しながら学ぶ金継ぎSTAY。今回は2週間の間に、金継ぎはもちろん、拭き漆、螺鈿、蒔絵と漆の世界を旅していただきました。
2週間の美山滞在の思い出は、利用したバスの運転手さんがいつも一緒で、お話しながら乗っていたこと。行き先を告げると、バス停がなくても降ろしてくれたこと。バス待ちをしていると、地元の人が「バスありますか?なかったら送りましょうか?」と親切に声をかけてくださったこと。土地の風習に詳しい地元の人に美山の伝統的なお葬式の様式の話を聞けたこと。デンマークの国旗の掛かった、不思議なレストランがあったこと。そして、美しい冬の雪景色。
今度は季節を変えて、金継ぎと美山の不思議な時間を体験しにいらしていただけたら嬉しいです。